コラム添削プログラム 「ブラッシュアップ」原稿のご紹介
昨年にコラム応募いただいた皆さんや、キックオフセミナーに参加していただいた皆さんを対象に「まちおしAWARDat大船渡コラム添削プログラム」の参加を呼び掛け、昨年12月から約2カ月間の期間で実施しました。
セミナーの際に登壇いただいたライターの内澤稲子さん、鈴木いづみさん、手塚さや香さんに、13名の方々の原稿を添削いただきました。このうち、原稿を書き直して提出していただいた4名の方々のコラムをご紹介致します。添削を受けてブラッシュアップした作品と感想をここに掲載しますので、ぜひご覧ください。
講師の皆さんからは、添削を通しての感想やご助言をいただきました。「書いて人に伝えること」を生業にすべくチャレンジしたい方々にとって、背中を押してくれるアドバイスが見つかるかもしれません。
執筆者:菅野 佳奈子 さん
コラムと感想:家具がつなぐ、思いと景(けしき)
執筆者:板林 恵 さん
コラムと感想:Hugで出会おう、新しい私
執筆者:高橋 麻己子 さん
コラムと感想:大船渡の風雲児
執筆者:菊池 恵美 さん
コラムと感想:「推し」から広がる大船渡
<講師の皆さんより>
皆さん、原稿を赤字でいっぱいにして、ごめんなさい。意欲的に取り組んだとわかる原稿には、迷ったあとも見えました。だからこそ、「もっと良くするために」という想いが募り、あれこれ書き込んでしまいました。
言葉の選び方や助詞の使い方、呼応表現など、文章には正しさが求められます。しかし、原稿の仕上がりに正解はありません。今回の赤字に気落ちすることなく、試行錯誤して書き、書き上げたら少し放置し、客観的な目で見直して修正するという作業を続けてください。原稿作成は筋トレと同じです。「書く筋肉」は日々、書くことでしか付きません。
もうひとつ大切なのは、原稿は人に読んでもらうものであると、常に意識することです。この原稿を初めて読む人に、伝えたいことがきちんと伝わるだろうか。そう自らに問い、書きたいように書くのではなく、伝わるようにと細心の注意を払ってください。そのように地道なトレーニングを続け、「書ける自分」を育てていきましょう。
今回、みなさんの「大船渡の景(魅力)を伝えるコラム」を拝読し、僭越ながら添削もさせてもらいました。私が添削で特に重要視したのは「何を伝えたいかわかっているか」と「読者の目線(客観性)を意識しているか」。これは、私が文章を書くときに心がけていることでもあります。私、前者が特に苦手で、取材は話が盛り上がって楽しかったのに、いざ文章にしようとすると「書けない……」と頭を抱えるときがよくあります。敗因はだいたい、掘り下げが足りてないから。話が盛り上がったことで「わかったつもり」になるからです。また後者(客観性)は、無意識に端折っていることを見直す作業なので、身近なことほど難しい。文章を書くのって、本当しんどいと思います。正解とかもないし。
今回コラムを提出なさったみなさんもきっと「好きなこと」を文章にする難しさを感じたと思います。でも自分の中の「好き」を取り出して、みんなに見えるように言語化する気持ちよさも、少なからず味わったのではないでしょうか。ぜひこれからも、大船渡の好きなところを書いてほしいです。好きな人・ものに囲まれている大船渡の景色が、もっと鮮やかに見えてくると思います。
「今後、文章を書くにあたって、伝えたいことを伝えられるようになるには、具体的にどうするとよいでしょうか」という(応募者さんからの)質問への回答を兼ねて、皆さんにメッセージをお送りします。
この方は「伝えたいのに、伝えられない!」ともどかしさを感じているのでしょう。2つの可能性があって、実は「伝えたいこと」が何なのかはっきりしていない。または、はっきりしているが、表現する力が足りない。このどちらかかと思います。
まずは、「伝えたいこと」をWord1~2行くらいの短い文章または、箇条書きで明確にしてみましょう。この時点では、日本語の正しさとか伝わりやすさは不要。これを踏まえて、既定の分量を書いてみてください。
「書く」という行為は、語り手=取材相手の価値を再定義することだと私は思っています。責任があり、奥が深いいとなみです。同時に、筆者自身の価値観に向き合う作業でもあります。もしかしたら、質問の答えは「自分を理解する」ということなのかもしれません。
まちおし AWARD at 大船渡 受賞者発表・表彰、記念講演
2024年9月14日(土)に受賞者発表・表彰と記念講演を行いました。
当日は80名もの方にご参加いただきました。
第1部 受賞者発表・表彰 審査員講評・コメントの様子
第2部 記念講演の様子
「孤独のグルメ」原作者である久住昌之さんによる記念講演
「『孤独のイチオシ』を見つけよう」
< AWARD 各賞 >
受賞者:菅野 佳奈子 さん
コラムタイトル:家具がつなぐ、思いと景(けしき)
副賞:北東北エリアマガジンrakra(ラ・クラ)11・12月号・東海新報紙面への作品掲載
< 地域企業賞 >
たくさんのご応募、ありがとうございました!
6月29日に開催した説明会・キックオフセミナー
たくさんの方にご出席いただき、大変盛り上がりました。ありがとうございました。
本事業は、国土交通省の「令和6年度官民連携まちなか再生推進事業(普及啓発事業)」の採択を受けて実施しています